2016年4月30日土曜日

パッシング・モア採用の頃



パス攻撃では、徹底した確率管理で仮説を立てます。私たちにとっては、成功の近道です。

パッシング・モアに移行した2011年頃は、シューティング能力が開発途上でした。
そこで、当時はレシーバーのコースを5つに限定して、プレー構成の複雑化を回避していました。

・POST
・CORNER
・STREAK / FLY
・SLANT ~ ACROSS
・SIDELINE

フィニッシュする場所、つまり、捕球する場所を決めて、パサーが投げ込みやすいようにしました。

ビデオは小学6年生と中学1年生の5人でチームを組んで、女子の大会に参加した時のものです。
大学生や大人を相手に得点を重ねました。

ところで、ここ数年、小学生には、「パスゲーム」と呼ぶ3オン3のパッシング・ゲームをさせています。レシーバーにはパスコースを与えず自由に走らせて、サッカーで言うところのスペースを見つけさせます。
ディフェンスを騙す、あるいは、緩急をつけて抜き去るといった技術の習得に良いと思います。
子供たちがこれらを理解するまでには個人差もありますが、『これか!』と気づいてブレイクスルーを体感してくれれば、後の成長が見込めるようになります。
パサーにパスを投げ込む感覚をつかませるのにもいいです。

この「パスゲーム」は子供たちに人気があります。
厳しい練習もいいですが、時々、気分転換に時間をかけてさせています。
そもそもフットボールは楽しいものです。

ハドルボウルがもたらした効果

3年前に始まった全国大学OB対抗チャリティ・フラッグフットボール大会 THE HUDDLE BOWL は、競技人口を劇的に増やしました。

大会を通じて得られた収益金は、3歳から18歳の難病と闘う子どもたちの夢をかなえる国際的ボランティア団体「メイク・ア・ウィッシュ・インターナショナル」の日本支部、「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」に寄付されます。

『かつてチームや己のために戦ったフットボーラーたちが時を経て、難病と闘う子どもたちのために再びフィールドに還ってくる』。意気に感じ、身震いをおぼえるものです。
アメリカンフットボールの普及、アメフト復興のために、即戦力となる競技経験者の登用が狙いであるのと同時に、まだ身近ではない『弟分スポーツ』フラッグフットボールにとっても、スポーツ・マインドがある大会、そしてそれに参加するプレーヤーの増加は、競技振興の起爆剤となっています。
現役時代の復刻プレーや、ガチンコの真剣プレーがみられたり、観戦にも適しています。

「ハドルボウル」がもたらした効果です。

昨年度は、4月と1月に行われた  THE HUDDLE BOWL 、そして7月に行われた現役支援の大会 NEW ERA HUDDLE BOWL と、一年間に三度の「ハドルボウル」に参加させていただきました。とても光栄でした。

出身大学を背負ってのゲームでは、どうも熱くなるきらいがあり、いささか反省もあります。
先の大会では負傷してしまい、もうすでにそのケガも癒えつつありますが、しばらくの間は、「本業」
の小学生チームに集中したいと考えています。

ジョー・モンタナやダン・マリーノ、ジェリー・ライスやディオン・サンダーズといった往年のNFLスターが、楽しそうにフラッグに興じる様子は古くからのファンを魅了します。
本当は、ああならないといけないなあ。今はそう思っています。

この「ハドルボウル」が、今後も末永く開催されることを願っています。

2016年4月25日月曜日

フラッグフットボール版ワイルドキャット・オフェンス

2009年。マイアミ・ドルフィンズの「ワイルドキャット」が話題でした。 高校フットボールのような戦術は当時のNFLの常識を覆しました。

私たちは、小学生フラッグフットボールに置き換えて採用しました。

なぜならば、当時のメンバーに合っていたからです。デイライト・ランができるQB、爆発的なジェット・スイープでゲインできるRB、そして、シュアハンドのレシーバーに恵まれていたからです。

その年、初めてのリーグ戦勝ち越しを達成して関西小学生3位、翌年の2010年も愚直に追及して、初優勝を成し遂げ、西日本大会まで進みました。



動画は、さらにその翌年の2011年、岩国米軍海兵隊基地でのU13トーナメントのものです。
メンバーの多くは女子、後に日本一となった子たちです。

NIRSAルールで行われた試合は7人制で、日本の5人制とは異なりますが、バランスよくオフェンスができている様子がわかると思います。

ちなみに、それ以降もこのスキームを使用しましたが、あまり結果が出ませんでした。
ミスマッチを承知で臨みましたが案の定、駄目でした。
結果的には、時どきに戦略・戦術を再考、最適化するきっかけとなりました。無駄な経験や失敗はないと思っています。

2016年4月24日日曜日

がんばれ熊本リトルマーベリックス


このたびの熊本地震で、尊い生命を失われた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。

九州ディビジョン「熊本リトルマーベリックス」の子どもたち、ご家族、チーム関係者の皆さまがご無事とのこと、お返事をいただきました。
不安な日々をお過ごしと存じます。一日も早くふだんの生活に戻られますように、そして、チームの活動を再開して、ふたたび強いチームづくりを続けられますことを心よりお祈り申し上げます。

これまでともに戦ってきたリトルマーベリックスの子どもたちと、また西日本大会で対戦ができますことを楽しみにしています。

日本選手権での決勝インターセプト・リターン・タッチダウン

中高生5人で挑んだNFL FLAG FINAL 2014 日本選手権大会の女子決勝戦。
全国制覇・日本一を決めたのは、試合時間残り30秒で見せた執念のプレーでした。

 

実力、読み、あきらめない気持ち、そして運。
すべてを備えた歴史的なタッチダウン、「サヨナラ・ピック6」です。

現在、彼女は高校ハンドボールで主将として活躍中です。
先月には、全国高校選抜大会へ進み、初戦で敗退も、
チームの得点15点のうち9点をたたき出したという記事を新聞で読みました。 

他の球技との融和性、親和性もあるフラッグフットボール。
この競技が女子スポーツとして認知され、成立、確立することを願います。

2016年4月20日水曜日

全米チャンピオンからもぎとったタッチダウン

パートナーがすすめてくれたブログ・ライティング。今夜も頑張って書いてみます。

チームの黎明期、2007年の4月には、全米チャンピオンが来日、夢の対戦が実現しました。
試合は、もちろん、ボロ負けでしたが、関西唯一のタッチダウンが飛び出したのは、最後のシリーズの4thダウンでした。

この動画は、その時のカウンタープレーです。
右へのガードリバース・フェイクから、左のオープンを走るシンプルなハンドオフ・プレーです。

プレーのニックネームは、ボールキャリアの名字をもじって「コバ」。当時のキラー・プレーでした。
2010年に初出場を果たした西日本大会の第一プレーでは、当時のメンバーへのリスペクトを込めて、この「コバ」を使いました。

荒削りの頃の映像ですが、キャリアーが少し右へスタートしているのは、このプレーの意図を理解しているからこそです。

2016年4月19日火曜日

女子フラッグフットボール界のスターが進んだ道

かつて、高校フラッグフットボール界で全米一のQBと言われたハンナ・シャイブルさん。
フラッグフットボール、バスケットボール、そしてバレーボール、3種目でチャンピオンを経験した女子アスリートです。 当時、私たちの女子チームの活躍ぶりを応援してくれていました。

現在は、ジョージワシントン大学に在学中で、NCAAバスケットボールのスーパースターです。 
最近、彼女が受けたインタビューの動画を紹介してくれました。 女子フラッグフットボール選手が目指すべきヒントが満載です。

2016年4月18日月曜日

経験の共有・ビデオ公開 ~真の競技振興にむけて

フラッグフットボールは、小中学校の学習指導要領で例示解説されてから、小学校の教育現場を中心として急速に経験人口が増加しました。
とは言えども、やはり馴染みのない競技なので指導者不足は否めません。見たことがないスポーツを教えることで生じる負担を誰も選択しないでしょう。
誤解を恐れず言うならば、フラッグフットボールがガラパゴス化して独自に発展、アメリカンフットボール由来の競技として認識されないのも残念だったりします。
以前から考えていたことなのですが、これまでの11年間でチームが取り組んだプレーのスキームや、日ごろの練習方法などを広く共有するために、動画を公開していきたいと考えています。
手際が悪いことと検索能力のなさもあって、莫大な量のビデオのから適切なものを選ぶのには時間がかかりそうですが、少しずつ取り組んでみたいです。
リーグ思想のような考え方への憧れでもあります。チーム間で互いに高めあい、リーグ全体のレベルを上げる文化。
真似事ではありますが、競技振興のために役立ててもらえることがやりたくなってきました。

2016年4月17日日曜日

人が成功する姿に揺さぶられる、この不思議な喜び

アメリカンフットボールの専門誌「アメリカンフットボール・マガジン」に一昨年の女子チーム日本一の記事が掲載されてからは、チームに関心を持っていただく機会が増えました。とてもありがたいことです。

朝の通勤や近所を散歩している時には、当時のメンバーのうち何人かと出会うことがあります。彼女たちは今現在フラッグフットボールから離れているため、「チームの子」というよりは、「幼いころから知ってる近所の子」という感覚になっています。記事を読み込むと、ともに日本一を目指していたころのことが新鮮で不思議です。

昨日は職場で仲間が達成感や安堵感をおぼえることがありました。本気で成功や達成を追いかけている姿はオーラを放っているものです。まわりからの何気ない手助けが自然に生まれます。真面目に打ち込む人には魅力があります。成功させたい人にはそうなってもらう。自分はそれを支える。それに尽きると思います。ちょっとした運も転がり込んできたりもします。

仲間の成功の翌日、機嫌よくのんびり過ごす日曜日。久しぶりに、この女子日本一の記事を読んでみたくなりました。

2016年4月16日土曜日

今年度の練習を開始


新年度の初練習の今日、私は仕事で欠席しました。コーチ仲間に助けられ、無事に安全に進行した様子。

写真を見てほっとしました。規律正しく整地する姿に、競技への真面目さが伝わってきます。

新チームのことを考えると楽しくなってきました。

2016年4月15日金曜日

フットボールの神様は存在する。

フットボールの神様は実在する。
どの世代にも、そう話してきました。
同じくらいの背丈で、似たような年格好、どちらが勝ってもおかしくない戦況。勝つか負けるかは運次第。最後の最後は運。
その運を決めるのは神様。フットボールの神様。
神さんが勝たせたくなるような選手になれ。勝たせてもらえるチームにしろ。
カッコ悪いことするな。ボールや道具を大切に扱え。人のことを優先しろ。自分のことは後回しにしろ。
自分はさておき、子どもたちには、そう話して教えることにしています。
何故ならば、フットボールの神様は本当にいると思っているからです。そうとしか思えないことを経験できたからだと思っています。

2016年4月14日木曜日

究極の勘違い

子どもたちのスキルを伸ばすために、かつて行っていたことのひとつに、映像の編集があります。
子どもたちのプレーはもちろん、NFLやNCAAも含めて。ずいぶん時間と労力を費やしたものです。
子どもたちに、良い意味での勘違いを起こさせることができます。心理アプローチとして有効だと思います。
またいずれ、実例を紹介したいと思います。時間と労力を惜しまずに取り組む価値はあります。

2016年4月13日水曜日

新年度に思う

新しい年度、新しい学年も始まってから、もう既に、ずいぶん日にちが経過しています。
仕事に追われ、この時期は余裕がなく、フラッグフットボールのことにまで頭が回らない日々です。ごめんなさい。
こんなときだからこそ、なにか感性が働いて、研ぎ澄まされていて、新しいアイデアがひらめくものだと信じることにしています。そうしてます。
チームは、大量卒業を受けて、リスタートです。非常に厳しい。一からのやり直し。
でも、日ごろから、職場の仲間、先輩や後輩、他競技経験者、頼れる人物がたくさん身近にいてくれるので、あまり焦ることがありません。
競技以外から得られるヒントに助けられます。逆境にあっても、わくわくできるのは良い兆候です。
目に見える成果がないこの時期をおだやかに過ごすこと、度量を持つことは、競技を継続するコツだと思っています。
今年度も追いかけます。